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国立の女子大学において工学部の創設の動きが広がっているようです。
今年4月に奈良女子大学が全国の女子大で初の工学部を開設しました。
2022年11月3日の読売新聞の報道によれば、
温暖化などの地球的な課題の解決には女性の視点が欠かせない。女性エンジニアには「人の役に立つか」「環境への負荷をどう抑えるか」という点を大切にしている人が多いように感じます。女性が少なかったために作られていないもの、解決できていない課題がたくさんあるはずです。
読売新聞 2022年11月3日朝刊(教育・投書)
との奈良女子大の藤田盟児工学部長の談話が掲載されていました。
同大の工学部は教養を幅広く学んでもらいたいとの思いから、学科を分けることなく、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学・ものづくり)、Art(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)を幅広くバランスよく学ぶ「STEAM教育」を通して、未来のリーダーとなる女性を輩出していく考えであるようです。
2024年春には、お茶の水女子大学に「共創工学部」が新設される計画です。
2022年11月10日には、東京工業大学が2025年度までに学校推薦型選抜と総合型選抜(旧AO入試)において143人の「女子枠」を創設する入試改革を発表しました。
こうした動きが起きている要因は、世界に比較して、日本の理工系人材の男女比がアンバランスであることがあげられるでしょう。
「米国マサチューセッツ工科大学では学生の半数が女性」であり(東工大・益一哉学長)、「経済開発協力機構(OECD)の調査によれば、女子学生の理工系分野への入学者はOECD平均が15%であるのに対し、日本は7%と桁違いの低さである」
読売新聞 2022年11月11日朝刊(社会)
と11月11日の読売新聞で報じられていました。
政府や文部科学省、大学が危機感を覚えるのは至極当然のことといえます。
工学部のほかには、全国の大学でデータの解析・プログラミング・AI(人工知能)・統計学などを通して社会問題の解決をしていこうとするデータサイエンス関連の学部・学科設置が相次いでいるそうです。
IT人材が不足している日本において、こういう動きが現れてきたことはよいことです。
これまで男性が中心だった工学の世界で女性が活躍することで、いままでできなかったもの、これまでなかったものが新たに生まれてくることを期待したいですね。
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